すずめのピヨヨ 2022年11月
園だよりに掲載している西村園長のエッセイです。
🐤はとさんワクワクチャレンジデーは、寒風陶芸会館へ行ってきました。500グラムの灰色の粘土でお皿やお椀を作りました。持ってみるとけっこう重たくて、まずこれを丸めて、少しずつ平たくしていきます。なかなか力がいるので、みんな体全体で一生けんめい押しました。それからめん棒でゆっくりと同じ厚さになるまで何度も転がしました。
🐤みんな先生に教えてもらったようにして、きれいな板にすることができました。この後お皿かお椀の型を持ってきてその上に粘土をかぶせてしっかりと密着させてから、ひっくり返します。型をはずし、縁の高さを糸で切り落としながら整えて行きます。最後にいろいろなハンコを押して模様をつけました。
🐤大きめのお皿を作ったら全部使い切るのですが、あまった粘土でもう一つ、小さなものを今度は自由に作りました。恐竜や動物を作った人もいました。根気よく小さな角を張り付けたり、倒れないようにしっぽでバランスをとれるようにしたり、真剣に頑張っていました。中には、何の形か本人に聞いても分からないようなものもありましたが、教室の先生は、いいものができたとほめてくださいました。
🐤来年の1月か2月に焼き上がると何だか立派なお皿とかになって、もう一つのよくわからないものもなんだかすごい芸術作品みたいになるのだから不思議で楽しみです。
🐤お友だちがしているのを見ていて、指先に力がついていることがよくわかります。はとさんがずっとお仕事をしてきたことで、手先の器用さだけでなく、形をよく理解して組み合わせを考えながら、作りたい形に近づけていったと思います。平面の図形のお仕事から立体まで組み合わせたり、平面に分解したりしながら、形の仕組みがからだと頭の中でじっくりと育っているのでしょう。
🐤そういえば、わたしが小学校に入る前の検査で、二つの同じ大きさの直角三角形を出されて、これで四角を作りなさいと言われました。いろいろやってみたのですが、四角にならずあせっているうちに、もういいよって言われました。帰ってから母に話したら、パンを切ってこうしたらいいって見せてくれました。なんだか、理数系に進んでも図形への苦手意識っていまだにあるなって思い出しました。
🐤はとさんの成長って体も大きくなってきましたが、いろいろな面で光るものを感じています。運動会でもそうでしたが、クリスマス発表会でもまた力を合わせて一人ひとりの成長の輝きが見れるだろうなって楽しみです。ところで寒風は、「さぶかぜ」って言います。ピヨヨ。